日本はいかにしてポップ・カルチャーのスーパーパワーとなったか? | The Spectator


イギリスの保守系週刊誌The Spectatorのウェブサイトは、1月31日、「日本はいかにしてポップ・カルチャーのスーパーパワーとなったか?」という記事を掲載しました。
ディズニー映画の最新作『ベイマックス』(原題"Big Hero 6")が日本でも公開されます。これは、ディズニーとしては、初めて『マーベル』のコミックにもとづいて制作するアニメーションですが、「サンフランシスコ」と「東京」を融合させた架空の街、「サンフランソキョウ(San Fransokyo)」を舞台に、日本的な要素がふんだんに取り入れられた作品です。

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記事では、「日本は軍事力や経済力よりももっと素晴らしいもので世界を席巻している。それはポップカルチャーだ。その領土は、いまや、あなたの家のテレビや、あなたの耳のヘッドホンにまで広がっている」と、日本文化の世界的な人気の高さを紹介している。
ポケモンをアメリカでヒットさせた任天堂に代表されるように、日本企業は、自国の製品や文化を世界に広めるこつを知っているようだ、と分析している。
また、日本のポップカルチャーの一つの特徴として、人類学的に興味深いことは、子供だけで無く大人をも楽しませるものであることという。
特に、日本人は、いくつになっても漫画を読み続けることが指摘されている。年齢に応じて求められるテーマは変わるが、漫画のスタイルそのものには、大きな変化は必要とされない点が特徴という。

How Japan became a pop culture superpower >> The Spectator

Japan and America meet 「第二次大戦が終わって以降、アメリカと日本のポピュラー・カルチャーは、相互に交流し、共有し、時には盗んできた」と、2014年11月14日付けのThe New Yorkerの記事は指摘しています。「漫画の神様」と呼ばれた手塚治虫は、1950年代にディズニーの『バンビ』を描いた漫画を出版、一方のディズニーは、『ライオン・キング』で手塚の『ジャングル大帝』を剽窃したことを上げ、「時には不名誉なこともあった」と指摘しています。
Japan and America Meet in “Big Hero 6” - The New Yorker
また、宮崎駿がアメリカのアニメーターに与えた影響も大きく、『ベイマックス』のヒロとベイマックスのシルエットは、宮崎の『となりのトトロ』のさつきとトトロのそれとうり二つである、と指摘しています。
Big Hero 6: Disney's Japanese superheroes - The Independent
ディズニーと手塚治虫の因縁、宮崎駿の影響などは、海外でも良く知られていることがわかります。
The Art of ベイマックス(ジ・アート・オブ ベイマックス)

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