なぜ日本はシリコンバレーに対する技術的優位を失ったのか - SFGate
米サンフランシスコ・クロニクル紙が運営するニュース・サイトSFGateは、26日、「なぜ日本はシリコンバレーに対する技術的優位を失ったのか」という長文のレポートを掲載しました。筆者のデビッド・ウェーバーは、米サンフランシスコ・クロニクル紙の記者で、日本の公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)の招きで、日本各地で取材活動を行いました。
かつての日本は、ウォークマン、ビデオカメラ、CD、テレビゲームで世界を席巻した。しかし、21世紀に入ると日本の技術的優位は失われた。日本は、iPodやiPhone、Yahoo!やGoogle、アマゾンやアリババ、FacebookやTwitter、AirbnbやUberを生み出すことができなかった。
いったい何が起こったのか?
1つの答えは、移民にある。シリコン・バレーは世界中から才能を集めているのに対して、日本は移民に制限をかけている。
日本の終身雇用を批判する起業家もいる。若い人は大企業への就職を望み、そうした企業はリスクを避ける傾向にある。
また、日本企業はハードに固執する傾向にある。かつては強みのあった分野だが、いまでは中国、韓国などの競争相手にすぐコピーされてしまう。
さらにでは、最近まで、スタートアップ企業が必要とするエンジェル・ファンドやベンチャー・キャピタルなどの資金調達システムが存在しなかった。
もし日本の技術的優位が復活する可能性があるとしたら、ハイテク機器に囲まれて育った教育レベルの高い労働力、スタートアップに求められる長時間労働をいとわない忠誠心に求められるだろう、と記事は結んでいる。