ほんとうに日本人はサンタを十字架にはりつけにしたのか? | The Indepenent

イギリスのインディペンデント紙は、17日、「ほんとうに日本人はサンタを十字架にはりつけにしたのか?」という記事を掲載しました。 第二次大戦が終了し、アメリカ軍の占領が始まった頃、初めてクリスマスに接した日本人は、なにを勘違いしたのか、サンタを十字架にはりつけにして祝った――というエピソードが欧米では知られています。 しかし、この伝説は本当のことなのか、について、同紙のTim Willis記者は検証しています。

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記事によると、このエピソードは、欧米のメディアに繰り返し登場する伝説である、という。たとえば、1993年の英エコノミスト誌、あるいは、1995年の米ワシントン・ポスト紙などにも取り上げられている。しかし、どの記事も、実際に目撃した人の証言や写真などは無かったという。記事によって年代も異なり、1940年代、60年代、80年代とさまざまだが、場所は東京か京都に限られているという。

Did Japanese workers really get their symbols mixed up and display Santa on a crucifix? - Christmas Entertainment - Christmas - The Independent

1990年代になってから さまざまな伝説を検証するサイトSnopesの"Santa Hung on a Cross in Japan?"という記事によると、この伝説が欧米で伝えられるようになったのは、1990年代前半からで、思ったよりも最近のことのようです。日本企業がアメリカやヨーロッパに進出するようになったことが、きっかけではないか? と分析しています。海外のものをなんでも取り入れる日本人ですから、あながち間違いでもないだろう、と思われたのかもしれませんね。

スタジオ・ジブリの物語 | 英エコノミスト誌

イギリスの経済紙エコノミストは、2014年12月16日、「スタジオ・ジブリの物語」という記事を掲載しました。

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記事では、スタジオ・ジブリを、ディズニーに対する日本の回答、より正確に言えば、ディズニーに対する解毒剤である、と紹介。
ハリウッドの話法や哲学を無視した、大人のための作品となりうる、ジブリの、表現豊かな、手書き、かつ、二次元のアニメは、現代のアニメーションのパラダイムにおいては、悲しいかな、異質なコンセプトであると言わざるを得ない、と分析する。
高畑勲監督の『かぐや姫の物語』についても、明らかに字幕を読むことができる成人をターゲットとした作品であるにも関わらず、ディズニーはアメリカでは、吹き替え版を公開する。このような扱いをされれば、国際的なアニメ・シーンの輝ける指針も、消え去ってしまうことは不思議では無い、と指摘している。

Japanese animation: The Tale of Studio Ghibli | The Economist

かぐや姫の物語 [DVD]

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アンジェリーナ・ジョリーの戦争映画はアジアで興業上の困難に直面している - 香港SCMP紙

香港の英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP、南華早報)は、13日、「アンジェリーナ・ジョリーの戦争映画はアジアで興業上の困難に直面している」と題する記事を掲載しました。
記事は、アンジェリーナ・ジョリーが監督した映画『アンブロークン』(12月25日全米公開)が、日本と中国の二つの国において異なった受け止められ方をするであろうことを分析したものです。
『アンブロークン』の原作は、ローラ・ヒレンブランドの『アンブロークン:勇気とサバイバルの驚くべき実話』で、その主人公は、元オリンピック・ランナーの米兵ルイス・ザンペリーニ。
1943年5月、ザンペリーニは、搭乗機が太平洋上で墜落し、いかだで洋上を漂った後に、日本軍の捕虜となりました。日本兵による拷問に耐えつつ、終戦まで生き延びて、米軍によって救出されたというストーリーです。この本が出版されてから、すでに29カ国語に翻訳されましたが、日本語版はまだ出版されていません。
(この記事は、11月30日にアメリカのロサンジェルス・タイムスに掲載された記事が転載されたものです)。

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記事では、映画『アンブロークン』について、「日本においては、戦時捕虜に関する描写のために、相当な抵抗を受けるだろう。そして中国では、同じ理由のために、心から歓迎されるだろう」と分析している。

映画会社のユニバーサルは、依然として、日本で公開するための戦略を練っている段階という。しかし、ユニバーサルとしては、日本での公開は他の国よりも遅れることを認めている。

一方、中国での公開については、ユニバーサル映画が、中国の反日感情を利用して金儲けしているように見えることは、もっとも避けたいことだろう、と指摘している。

Angelina Jolie's war film faces box office challenge in Asia | South China Morning Post

Unbroken: An Extraordinary True Story of Courage and Survival

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ハディドと日本人が"亀のような"オリンピック・スタジアムで仲違いしている - 英ガーディアン紙

英ガーディアン紙のウェブサイトtheguardian.comは、9日、「ハディドと日本人が"亀のような"オリンピック・スタジアムで仲違いしている」という記事を掲載しました。
2020年東京オリンピックとパラリンピックのスタジアムとして、イラク出身イギリス在住の建築家ザハ・ハディドさんのデザインが採用されました。
しかし、これに対して、「亀のようだ」といった批判的な意見が複数の著名な建築家から表明されました、。また、デザインを見直すように3万3000人もの署名も集められました。
すでにハディドさんの設計した巨大なスタジアムは、40パーセントの予算カットにともない、大きさが四分の一ほど縮小されていますが、前途多難な状況に置かれているといえます。

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ガーディアン紙の記事によると、ハディド氏は、8日、設計とデザインの専門サイト"dezeen magazine"の"Zaha Hadid hits back at Tokyo stadium criticism"というインタビューにおいて、日本人の建築家に対して反論をしたという。

同氏は、友人でもあった日本人の建築家たちが、自分を攻撃するのは、外国人を排除したいという動機からであり、とても悲しい思いをしている、と語ったという。

また、同氏は、日本の建築家がコンペに参加していたことについて、「もしあの場所にスタジアムをつくることに批判的であるならば、コンペに参加すべきではなかった。彼らは偽善である。彼らが落選したことが問題なのだろう」と批判している。

Hadid and Japanese at loggerheads over ‘turtle-like’ Olympic stadium | The Guardian

Zaha Hadid ザハ・ハディドさんの建築は、以前にも物議を醸したことがあるようです。2013年11月22日に、米TIME紙のサイトに掲載された記事によると、2022年にカタールで開催される予定のサッカーW杯のWakrahスタジアムは、「女性器のようだ」と指摘されたそうです。もちろんハディドさんは、「バカバカしい」と、その指摘を一蹴していますが……。
Zaha Hadid dismisses claims that stadium resembles a vagina
また、2014年8月22日に"dezeen magazine"に掲載された記事によると、カタールでの建設作業中に死亡したインドやネパールからの移民が数百人にものぼることに関して、ハディドさんが「建築家の責任では無い」と発言したことに対して、批判的な文章を書いた書評家を訴えたそうです。これについては、書評家が、謝罪・訂正を行っています。
Zaha Hadid sues critic and New York Review of Books over book review
ハディドさんは、これまでにもいろいろと物議を醸してきたようです。しかし、東京オリンピックのスタジアムの件は、ハディドさんと日本の建築家たちの論争も少し噛み合っていないような気もします。なぜ、あれほど巨大なスタジアムが選出される必要があったのか、そのあたりに謎が隠されているようです。
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日本の新聞が"ユダヤ人の陰謀"本の広告について謝罪 - 米WSJ紙

アメリカの経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(Wall Street Journal=WSJ)紙は、6日、「日本の新聞が"ユダヤ人の陰謀"本の広告について謝罪」という記事を掲載しました。産経新聞が、11月26日に、リチャード・コシミズのいわゆる"ユダヤ人の陰謀"本の広告を掲載したことに対して、ユダヤ人人権団体サイモン・ウィーゼンタール・センターが抗議したことを受けて、産経新聞の熊坂隆光社長が12月6日の紙面で謝罪しました。

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記事では、この謝罪について、「保守系の新聞としては、希な謝罪」と紹介。

現在、安倍首相が、愛国教育を推進し日本の歴史により国家主義的な解釈を要求していることもあり、日本の民族マイノリティに対するヘイト・スピーチの増加が懸念されている、と解説している。

また、産経新聞は、いわゆる"従軍慰安婦"の記事を撤回したリベラル派の朝日新聞を攻撃してきた、とも紹介している。

Japan Newspaper Apologizes Over Advertisement for ‘Jewish Conspiracy’ Books - Japan Real Time - WSJ